マルドゥック・スクランブル完全版

マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)
マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)
マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)
一気読み完了。
前から気になっていたのだが、読んでみた。
日本版サイバーパンク決定版という話。確かに面白い。
ただ、途中のカジノ部分がちょっと気になる。
読み物としてカジノ部分は確かに絶賛されているように面白いのだが、サイバーパンクで銃撃バンバンのアクションモノを期待しているとちょっと肩透かしされるほどに長い。
このカジノでの勝負から得た経験が最後の宿敵ボイルとの決戦で生きてくる複線にもなっているような気がするが、それほど生きてる感じもしないのと、流石に全三巻のうち、1巻を使うほどのボリュームなのはちょっとどうかという気もする。ポーカーとスロットの部分はもっと軽いか、無くても良かったのでは?という気もする。
ギブスンとスターリングを20年以上前に読んだときのインパクトに匹敵するかというとそうでもない気がするが、それはサイバーパンクという領域がそれだけ普通になってきたということなのかもしれない。

とはいえ、日本SFもなかなかがんばっているという気がしたのは良かった。