相変わらずの小説ブーム。
図書館で借りたディック読了。こんなのがごろごろある図書館もなかなか。
ディックも色々読んだけど、これはけっこういい。
正直タイムパラドックスがなんか破綻しているような気もするけど、SF的ガジェットはディックにとっては単なるフレーバーでしかなく、これは疲れた男が立ち上がる話。
相変わらずドラッグと偽りの世界と、救いの無い閉塞感はディック節前回なのだが、どことなく立ち上がるところがいい。決して状況は改善されないのだが、それはそれとして受け入れるという終わり方がいい感じがする。
疲れたときにディックというのはまさにこの本の為にある言葉かも。