一命

たまっていた映画を見る。ケーブルTVからの録画。

これは、大好きな映画「切腹」のリメイク。
切腹は老師に「なにも言わずにとりあえず見ろ」とビデオを渡されてみたのだが、そのストーリーの見事さと、仲代の演技のすばらしさに心打たれた映画。

そのリメイクと聞けば見ないわけにはいかないが、劇場で見逃して忘れていたが、ケーブルで放映と知り、ようやく見れた。

海老蔵は、いろいろ話題になっているが、結構好きな役者。

ストーリーは前作と基本的には同じ。
いわゆる「狂言切腹」を題材にした話で、浪人が切腹したいから、武家の玄関を貸してくれと申し出、それに対して金子を与えて追い払うという事が流行っていた時代に、名門井伊家に切腹したいと浪人が現れた。そこで、家老が以前井伊家に狂言切腹に来た若い浪人の顛末を話して追い返そうとしたが、その浪人は切腹を願い続ける。
そして切腹の場で、その浪人が話しを始めるのだが・・・

前作を見ている人は、基本的に話を知っているので、もうこれは赤穂浪士とかと同じで様式美の話かな。
そういう意味では、前作のモノクロと違って今回はカラーなので、その色使いのきれいさ、画質のきれいさを生かしてけっこう上質な感じでよかったと思う。
家老に役所広司というのもなかなか。役所も好きなんだよね。

残念なのは、やはり話を知っていると最初見たときの衝撃が無いのが残念。前作を見たことの無い人にはお勧め。