アクシズ再び

先日の戦闘ルール改良案に早くも反応があった。これは非常に喜ばしいことで大いに感謝したい。友人ののの若氏からの提言をまとめると、こうだ。

①艦船が艦船を撃破するという状況が頻繁に発生するのはガンダムぽくないのではないか

②戦艦が無意味では無いとのことだが、とにかく艦船を生き残らせる事が重要となるので
 巡洋艦の数を揃える方が有利になり、結局戦艦は造られなくなってしまうのではないか

たしかに全くその通りであり反論の余地はない。先日の戦艦VS巡洋艦+MSの例は普通に考えるとガンダムらしくない。宇宙空間を進むマゼラン。遠距離から攻撃を開始するムサイ。発進するザク部隊。このシチュエーションで、ザク部隊は必死の突撃をするマゼランを止められず、ムサイが撃破されるが、マゼランを撃沈する というシチュエーションはよっぽどの間抜け部隊でもなければおかしい。

片側のみにMSがある場合、先に船が攻撃されるべきなのだ。さて、アクシズの戦闘ルールをもうちょっと詳細に見てみよう。

(1)ポジション決定セクション
(2)イニシアチブ決定セクション
(3)先攻側攻撃アクション
  a.先攻側艦船攻撃セグメント
  b.先攻側MS攻撃セグメント
  c.後攻側MS攻撃セグメント
  d.先攻側対艦攻撃宣言セグメント
  e.後攻側対空攻撃セグメント
  f.先攻側対艦攻撃セグメント
(4)後攻側攻撃セクション

そもそも全ての戦闘に先駆けて艦船攻撃があるのが不思議なのである。確かにMSの移動速度より戦艦のビーム砲の方が早いのだが、ミノフスキー粒子下での遠距離砲撃に何の意味があるのか。恐らくデザイナーはa.の先攻側艦船攻撃セグメントで多くのプレイヤーは援護射撃ルールを実行すると考えていたと思われる。これは後攻側の防御ポジションにいるMSを無効化するための援護射撃で、これにより先攻側のMSが艦船にたどり着きやすくなることを期待したと思われる。しかし、実際には艦船が強力な場合、敵の防御ポジションのザコMSを除去するより直接母艦を狙ったほうが勝率が高いという事実に多くのプレイヤーは気付いてしまうのである。(W

そこでこの理不尽をうめるためにこうしてみてはどうだろうか。

・艦船攻撃セグメントでは援護射撃のみ行うことが可能である
 (防御ポジションの艦船のみ援護射撃可能)
・艦船も攻撃ポジションに移動することができる
・上記手順に加えて「g.艦船対艦攻撃セグメント」を追加する。
・このセグメントでは、後攻の防御ポジションの艦船と先攻の攻撃ポジションの艦船が
 同時に射撃を行う。
・cとdの間に「c1.後攻側対艦攻撃宣言セグメント」「c2.先攻側対空攻撃セグメント」
 「c3.後攻側対艦攻撃セグメント」を追加し、先攻側の攻撃ポジションにいる艦船に
 対して後攻の防御ポジションにいるMSが攻撃を行える

としてはどうだろうか。また補足として、

第1ラウンドは艦船は攻撃ポジションにいどうできない

もあったほうがよいだろう。

これらのルールを適用するとどうなるのか?私の考察はこうである。

まず、第1ラウンドは艦船は艦船を攻撃できない。(攻撃ポジションに艦船を置けないからである)艦船で艦船を攻撃するためにはMSと同様に攻撃ポジションに進める必要がある。これは敵の艦船を沈める前に敵の防御ポジションのMSに撃沈されるリスクを背負って突撃するわけである。(まるでガルマのガウのように)運良くその攻撃を生き延びられれば艦船同士の攻撃が可能になる。ただし味方のMSが敵の船を残してくれていれば。

このルールになれば先ほどの戦艦VS巡洋艦+MSの場合戦艦が巡洋艦を撃沈する可能性はかなり低くなる。なにせ第1ラウンドは対空砲火を撃つしかない。第2ラウンドは撤退するか、突撃するかしかないが、MSは巡洋艦の護衛に戻るので、突撃すれば再度MSの攻撃を受けることになる。その結果奇跡的に生き残れば晴れて巡洋艦と対決できるのだが、これもよくて相打ちぐらいかもしれない。

さて、これはのの若氏の①に対する改善なのだが、②に対する答えにもなりうるのだろうか。船の攻撃力は私のHPにもあるように、大型艦の方が効率が良い。これは船VS船においては戦艦が有利なことを指している。勝利条件ルールを変えるとかならずしも良いとはいえなくなるような気もするが、このあたりはどのように考えたら良いだろうか。

まず気になるのは、MS全盛時代においても、各陣営は大きな大砲を積んだ大型の船を作り続けた。これはなぜか?

まずは効率の問題。小型の空母をたくさん運営するよりも大型の空母を1隻運営するほうが、搭載数が一緒なら効率的であるという点。もうひとつは対要塞、対コロニー戦においては戦艦の方が有利だったのではないか?という点。

これは想像でしかないのだが、MSの火力が強化されたとはいえ、そのエネルギー容量の小ささからMSに極度の大火力を連続的に与える力はさすがに無かったのではないか。百式の目がバズーカランチャーが連射できなかったように、どんな大火力もソーラレイクラスでないのなら、連射がきかないとア・バオア・クーのような要塞は攻撃しずらかったのではないだろうか。あれほどの大火力をほこる連邦ですら、ソロモン攻略にはソーラーシステムを使ったのである。(あの時点ではかなりの数のマゼランがあったはず)すなわち巨大要塞などを攻撃するのには大火力を長期間加え続けられる戦艦は相変わらず有効だったのである。

その点を考えれば、要塞攻撃は戦艦がいると有利なようにルールを変えるのも手かもしれない。(が、疲れたのでまた今度(W)