なんだか機運が盛り上がってきたので、わかりにくいGMTのNapoleonic Warsのルール解説を始めてみる。
まずはゲームの目的と背景から。
時代は1805年。フランスはナポレオンに率いられヨーロッパの風雲となる。実際国力と、軍隊の強さにおいて、他の列強を圧倒するフランスに対して、イギリス、オーストリア、ロシアが戦争状態に。
プロイセンとトルコは中立状態だが、スペインはフランスと同盟。デンマークも親フランスとして協調路線である。
対して、スウェーデンはイギリスと強調路線という状況である。
世界地図を簡略に示すとこんな感じ。
さて、ゲームの目的だが、いたってシンプル。
「ゲーム終了時点で、最も勝利得点を持っているプレイヤーが勝利」
である。ポイントは以下。
- 勝利者は一人である。複数のプレイヤーが勝利することは無い。
- 勝利得点を得る方法は複数ある。国の大きさ、どれだけ戦闘に勝利したかは基本的に関係無い。
さて、勝利得点の獲得方法であるが、実はこれは3つある。
- 自国または同盟している国がゲーム開始時点以降増やした重要地点の数ひとつにつき1点
- 条約締結中の中小国1国につき1点
- 自国が保有する資源1つにつき1点
である。
中小国は4国しかない。そのため、2番目の条件によって獲得できる点数の最大は4点である。
資源は国を征服するか降伏させたとき、または手札を最大手札枚数を超えていたとき(いつももらえるわけではない)ので、3番目の条件はあまり満たすことはできない。そのため、主たる勝利得点は重要都市を獲得した数になる。
重要都市は58個あり、初期に保持している数は
国 | 重要都市数 |
---|---|
フランス | 13 |
オーストリア | 9 |
イギリス | 8 |
ロシア | 7 |
プロイセン | 6 |
スペイン、トルコ | 5 |
スウェーデン | 3 |
デンマーク | 2 |
である。
失ったものは減点となるので、多くの点を取ると守るべき都市も増えてくる。重要都市の数は国力を表していて、カードの補充に関係する。(2都市につき1枚補充できる。フランスは初期状態で13都市なので、6枚補充できる)
カード補充した結果として、最大手札枚数を超えていた場合、1ターンに1枚ランダムに捨てることで、1資源を得られる。資源はゲーム終了時には勝利得点となるほか、さまざまな用途に使える国家資源を表している。
中小国は、どこか1国とのみ同盟を結べる。すなわち、スウェーデンがイギリスと同盟した場合、イギリスのみが、1点勝利得点をカウントでき(中小国と同盟状態でゲーム終了によるボーナス)。これは他の対仏同盟国は得られない勝利得点である。すなわち、「自国」の同盟国として、参戦させることは非常に重要である。
ここまでをまとめると、以下のようになる。
- ゲームの目的は終了時点で最も高い勝利得点を得ること。
- そのためには勝利得点を得るのには、重要都市を他国より多く獲得し、奪われないこと。
- また、有力な中小国を自国の同盟国にすること
である。
次回はゲームシーケンスについて述べたい。